支部長あいさつ
2024年度より公益社団法人砂防学会東北支部長を仰せつかりました、秋田県立大学の野田です。 砂防学会東北支部は、東北地方で近年多発している土砂災害に対して、治山・砂防分野に携わる研究者、技術者、行政担当者らが協働して社会に貢献していくことを目的として、2015年6月に設置されました。初代支部長の井良沢道也先生(当時岩手大学、2015~2022)、2代目の森洋先生(弘前大学、2022~2024)からのバトンを引き継いで、私が3代目となります。
支部設立後の東北地方では、2016年8月に岩手県岩泉町・宮古市などで、2017年7月に秋田県大仙市などで、2018年5月に秋田市などで、2019年10月に宮城県丸森町などで、2021年8月に青森県むつ市で、2022年8月に山形県から青森県にかけての日本海側で、2023年7月から8月に東北北部を中心に集中豪雨が発生し、数多くの土砂災害を含む自然災害が発生しました。このように、近年の東北地方では毎年のように豪雨災害に見舞われており、今後も降水量の増加に伴う土砂災害が懸念されています。このような時代に治山・砂防に携わる人間として、どのようなことができるのか?今いる砂防会員だけでなく、未来の砂防会員と共に、今後の土砂災害に向き合っていかなければなりません。そのためには、さまざまな分野の方々との連携と知見の蓄積・共有・発信が必要ですし、次代を担う若者にしっかりと繋いでいかなければなりません。
東北支部では、年齢に関係なく入ることのできる若手会を結成し、現地視察や勉強会などを通して、若手の技術者や研究者の交流および人材育成に取り組んでいます。関係者各位の皆様には、様々な場面でご支援、ご協力を仰ぐことになると思いますが、今後も東北支部の活発な活動や交流を進めていきますので、何卒、宜しくお願い致します。
砂防学会東北支部 支部長
秋田県立大学木材高度加工研究所 准教授 野田 龍