この度砂防学会関東支部の支部長を務めることになりました西山です。支部会員の皆様には様々な場面でご支援、ご協力をいただくことと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
砂防学会関東支部は、関東地方の砂防に携わる研究者、技術者、行政担当者等の皆様に参加をいただき、地域に密着した種々の活動をとおして、砂防に関する技術の交流、技術の向上、情報交換等を図るとともに、関東地方における災害発生時の緊急調査体制を整え、災害の実態把握・原因の解明、二次災害防止や災害復旧への貢献等を行うこと、さらには一般市民の土砂災害に対する知識や認識の向上等を目的として平成28年4月に設立されました。
近年は気候変動による土砂災害の激甚化が懸念される一方で、AI、IoT、ビッグデータなどデジタル情報技術をはじめ、UAVや人工衛星など防災に活用可能な様々な技術が急速に進歩しています。このような環境の中で未解決の課題を多く抱える土砂災害について、対策強化につながる研究成果や技術の向上が強く求められています。こうした要請に応えるためにも、大学の研究者、行政担当者、財団や企業の技術者等が連携を行いながら取組みを進めていく必要があり、支部活動においても設立趣旨を踏まえながら、支部会員のみならず広い分野の研究者、技術者、地域の住民や関係者の皆様も含め様々な交流を促進してまいりたいと思います。
また、土砂災害対策に対する社会的要請が高まる一方で、砂防・治山に係わる研究者、技術者の人材の確保・育成は喫緊の課題となっています。支部活動を実施するにあたり、このような課題の解決に対しても貢献できるよう努めてまいりたいと考えています。
関東支部に所属する会員の皆様におかれましては、支部活動への積極的な参加、ご支援とご協力を御願い申し上げまして挨拶とさせていただきます。
2023年5月
砂防学会関東支部 支部長 西山幸治