平成28年熊本地震による土砂災害緊急調査に基づく緊急提言

石川芳治(公社)砂防学会会長より西山幸治国土交通省砂防部長へ提出

(平成28年5月6日  於:国土交通省水管理・国土保全局砂防部長室)

 

 平成 28 年 4 月 14 日の前震ならびに 4月16 日の本震ではいずれも震度7を記 録し、特に熊本県では多数の地震に起因する土砂災害が発生した。4月26 日現在、阿蘇地域での土砂移動現象による死者・行方不明者は 10 名にのぼる甚大な 被害となっています。

 (公社)砂防学会は平成28年熊本地震に起因する土砂移動現象の発生・流下・氾濫堆積実態を明かにするとともに、余震や梅雨期における二次災害の可能性を調査し、二次災害の軽減のために必要な緊急対応を検討することを目的として本震の前日から先遣調査(4月15〜17日)を行うとともに、13名3班からなる「平成28年熊本地震に係わる土砂災害第一次緊急調査団」を組織し22日〜24日に現地調査等を実施いたしました。現地調査の結果ならびにそれらを基にした分析の結果は、平成28年4月27日に東京都千代田区において緊急報告会を開催し広く一般に公開いたしました。

 さらに、現在も余震が続き、また梅雨による降雨が間近に控えていることに鑑み、これまでの調査・分析結果を基に、主として、今後の土砂移動現象に伴う二次災害の可能性を推察し、さらに二次災害を軽減するための緊急対応に資することを目的として、別添の通り緊急提言を行い、石川芳治会長が5月6日、国土交通省を訪れ、西山幸治国土交通省砂防部長に提言内容の説明を行いました。

 


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