砂防学会・東北地方太平洋沖地震災害調査委員会(仮称)
―委員の公募―


(社)砂防学会

 (社)砂防学会では5月19日の理事会で、学会長を委員長とする標記の委員会を設置することになりました。委員会の調査項目(案)の概要は下記のとおりです。委員会の活動は、平成23〜24年度の2年間を予定しています。
多面的な調査活動を活発に展開するため、広く委員を公募することにしました。学会員の皆様の積極的な参画を期待します。参加ご希望の方は、下記の要領でご応募ください。

1.調査項目(案)
 1) 過去の地震災害のレビュー
 ・歴史上の既往地震との比較(災害規模、個所数、被害)

 2) 地震動の性質と土砂災害の形態
 ・近年の既往地震との比較(地震動、災害形態・規模、個所数、被害、土砂移動実態)
 ・岩手・宮城内陸地震と今回の地震の強震動地域で、地震動特性と土砂災害の有無、災害の形態や規模の関係を調 べ、両者の相違を検討。
 → 直下型地震と海溝型地震による土砂災害の比較

 3) 土砂災害発生場の素因
 ・地質・地形・・・
 ・谷埋め盛土・造成地の流動化

 4) 土砂災害の実態
 ・衛星写真、航空写真、現地調査による実態把握
 (空間分布、地質、斜面形、規模、河道閉塞、保全対象、今後の移動予測、・・・)
 ・砂防・治山構造物などの施設災害

 5) 津波対策としての海岸林の効果と再生
 ・海岸林の被災の有無は、何が原因か?
 ・海岸林の被災の有無で、内陸の被害にどのような差が生じたか?
 ・被災した海岸林の復旧

 6) 本震による山地の不安定化 
 ・余震による斜面崩壊の発生と危険度評価
 ・地震後の降雨による土砂災害(地震後の土砂災害発生降雨限界の低下)

 7) 復旧と復興に向けた検討課題
 ・谷部の盛土宅造地への対応(危険度評価、復旧計画)
 ・被災した海岸林復旧の計画論
 ・砂防・治山構造物などの施設の復旧

 8) 今後の地震による土砂災害低減に向けて
 ・海溝型巨大地震に特有な事項(広域、同時多発、津波、交通・情報の途絶、・・・)の影響評価
 ・広域の被災地における斜面調査点検の方法(短時間、効率的、LP測量の有効活用)
 ・地震による土砂災害を対象とした事前のハザードマップの作成
 ・構造物による対策を超える巨大災害の減災計画の考え方
 ・発生が確実視されている東海・東南海・南海地震発生時の土砂災害の予測法

 9) 復旧と復興に向けた提言
 ・被災地復旧・復興への土砂災害の視点からの提言

2.応募要領
 下記の項目を明記の上、砂防学会事務局(sabou@js5.so-net.ne.jp)までメールにてご応募ください。公募期間は6月10日(金)までとします。

 ・氏名、所属、連絡先(電話、メール)
 ・ご希望のサブテーマ(上記の項目にない場合、新たな提案を歓迎します。)
 ・委員会に対するご意見・ご希望(任意)


社団法人 砂防学会
〒102-0093 東京都千代田区平河町2-7-4 砂防会館別館3F
Phone :(03)3222-0747 Fax :(03)3230-6759