インタープリベントについて

 国際防災学会インタープリベントの役員会,理事会及び第30回総会が4月19日,20日オーストリーのクラーゲンフルトで開かれた。日本から大久保(砂防協会),丸井(新潟大学)が出席した。通常の議題のほかに,2008年オーストリーのドルンビルンで開かれる4年に1度の会議の詳細が報告された。今回はじめて台湾が出席した。台湾はすでに1997年に加入している。


1.2008年会議の概要
 平成20年(2008)5月26日(月)〜30日(金)にわたって開かれる。現在,発表論文の審査が行われている。わが国からも多くの論文が出されている。会議の中間の28日(水)にはエクスカーションが予定される。オーストリ,だけでなくスイス,ドイツなど12コースが計画される。会議後の30日午後から2日半の現地視察も計画される。一般市民の参加の出来るパネルディスカッションも検討されている。


2.行政官会議―サミット―
 1992年のベルン会議の際に,日本側の提唱で始まった。各国の行政官が共通のテーマで情報交換,議論する場であり,インタープリベント会議に合わせて4年に1度開催されてきた。2004年のリバ・デル・ガルダ(イタリア)会議の際に,もう少し頻繁に開催される事が申し合わされ,2年に1度,会議の中間年にも開催され事となり,2006年に初めての中間年のサミットがミュンヘンで開催された。2008年はオーストリアの農林省砂防部長マリア・パテックが召集人になる事が決定された。


3.「国際インタープリベント学会環太平洋支部」について
 1992年のベルン会議において,インタープリベント本部と砂防学会との間で「国際インタープリベント学会環太平洋支部」を日本が中心になって運営する事として設置が合意された。
 その後,2002年の松本インタープリベント会議開催のために砂防学会外に「国際防災学会環太平洋インタープリベント」を設置したが,終了後これを解散し再び学会の中に「国際防災学会インタープリベント委員会」を設置した。
 2007年4月,砂防学会とは別組織として「環太平洋インタープリベント協議会」を設置して,砂防協会を中心に関係団体との共同で運営する事となった。
 砂防協会は2007年4月,砂防国際交流センターを設置したが,この協議会の運営を当センターで扱う事とした。


4.環太平洋インタープリベント協議会について
(International Research Society INTERPRAEVENT for Pacific Rim)
 第1回協議会が4月24日開かれ,その運営,事業,事務局等について以下のように合意された。
 @ 運営
 「環太平洋インタープリベント協議会」は砂防国際交流センター内の組織とし,以下のような構成で協議会を運営する。協議会長は(社)全国治水砂防協会理事長があたる。
  〈職名委員〉
国土交通省火山・土石流対策官
国土交通省国土技術政策総合研究所危機管理センター長
(社)全国治水砂防協会理事長,常務理事
(社)砂防学会国際部会長
(財)砂防地すべり技術センター専務理事
(財)砂防フロンティア整備推進機構専務理事
NPO砂防広報センター専務理事,
  〈個人委員〉
   海堀正博(広島大)
   木村正信(岐阜大)
   丸井英明(新潟大学)
  〈本部役員〉
   大久保駿(インタープリベント副会長)
   丸井英明(インタープリベント理事・学術委員会)
A 事業
・本部事業への参画・協力
・本部役員の推薦(副会長・理事)
・本部総会・理事会等への派遣
・インタープリベント会議(4年に1度)への参加
・環太平洋インタープリベントの事業企画・実施
・砂防学会・地すべり学会・インターナショナル サボウ ネットワーク等へのインタープリベント情報の提供
B 事務局
  「国際砂防交流センター」で対応

 (大久保駿)


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